年間休日とは?平均日数と最低ライン、120日はホワイト企業か解説
年間休日とは?平均日数と最低ライン、120日はホワイト企業か解説
年間休日とは、会社が定める1年間の休日総数のことで、転職や就職の際に労働条件を比較する重要な目安です。
日本の平均日数は約110日ですが、企業規模によって差があります。
法律上の最低ラインは105日とされ、年間休日120日以上が一つのホワイト企業の基準と見なされることが多いです。
この記事では、年間休日の定義から平均日数、法律上の最低ラインまでを解説し、自身の会社や転職先の休日数を客観的に判断する手助けをします。
年間休日とは?まず知っておきたい基本知識
年間休日の定義とは、企業が就業規則や労働契約で定めた、1年間における休日の合計日数のことです。
これには、法律で定められた「法定休日」と、企業が独自に設定する「所定休日(法定外休日)」の両方が含まれます。
具体的には、週休(土日など)、国民の祝日、年末年始休暇、夏季休暇などが該当します。
この日数は企業の働きやすさを測る指標の一つとなり、求職者が企業を選ぶ際の重要な判断材料です。
「休日」と「休暇」はどう違う?それぞれの定義を解説
「休日」と「休暇」の最も大きな違いは、労働義務の有無にあります。
休日は、労働契約上、労働者に労働義務が元々ない日のことです。
これには、週に1回の法定休日や会社がルールで定めた所定休日(公休)が含まれます。
一方、休暇は、本来は労働義務がある日に、労働者が申請することによって企業がその義務を免除する日を指します。
年次有給休暇や慶弔休暇、育児休業などがこれに該当し、法律に基づく制度や企業独自の福利厚生として設けられます。
年間休日に有給休暇は含まれるのかを解説
結論として、年間休日に年次有給休暇は含まれません。
年間休日は会社が定めた全労働者が一律で休む日であるのに対し、有給休暇は労働者個人の権利として、申請に基づき取得する休日だからです。
たとえ会社が主導で有給取得日を指定する「計画年休」であっても、それは有給休暇の一環であり、年間休日の日数には算入されません。
求人票などを見る際は、両者を混同しないように注意が必要です。
日本の年間休日の平均日数は?自社の休日数と比較しよう
日本の年間休日の平均的な日数は、企業の労働条件を比較検討する上で重要な指標です。
厚生労働省の調査によると、全体の平均日数が明らかになっており、自社の休日総数が多いのか少ないのかを客観的に判断できます。
また、この平均日数は企業規模によって異なる傾向が見られます。
これらのデータと自社の休日数を比較することで、現在の労働環境や転職先の企業の待遇を評価する際の参考になります。
企業ごとの割合や平均の数を知ることは、より良い労働条件を求める上で役立ちます。
厚生労働省の調査からわかる全体の平均日数
厚生労働省が公表した「令和5年就労条件総合調査」によると、2022年1年間の年間休日総数の労働者1人平均は113.1日でした。
また、企業ごとの平均年間休日総数は110.7日です。
過去の調査では、年間休日数が115日を超える年も見られましたが、近年の平均はおおむね110日前後で推移しています。
この数値は、自社の休日日数が平均と比べて多いか少ないかを判断する一つの基準となります。
企業規模によって異なる年間休日の平均日数
年間休日の平均日数は、企業の規模によって差が見られます。
厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」によると、従業員数が1,000人以上の大企業では労働者1人あたりの平均が118.0日であるのに対し、300~999人規模の企業では115.6日、100~299人では111.8日、30~99人の企業では108.6日となっています。
一般的に、企業規模が大きいほど年間休日数が多くなる傾向があり、40歳や65歳といった年代に関わらず、この傾向は共通しています。
法律で定められた年間休日の最低ラインは105日
法律で直接的に年間休日の最低日数が規定されているわけではありませんが、労働基準法に定められた労働時間の上限から逆算すると、年間休日の最低ラインは105日となります。
これは、労働者を1日8時間・週40時間の法定労働時間で働かせた場合に、最低限必要となる休日日数です。
そのため、多くの企業ではこの105日を年間休日の最低基準として設定しています。
これを下回る場合、労働基準法に違反する可能性があります。
労働基準法からわかる年間休日105日の計算根拠
年間休日105日という基準は、労働基準法で定められた労働時間の上限から計算されます。
法律では、労働時間は1日8時間、週40時間までと定められています。
1年間(365日)は約52.14週なので、年間の最大労働時間は「40時間×52.14週=2085.7時間」です。
これを1日8時間労働で割ると、年間の最大労働日数は「2085.7時間÷8時間/日≒260日」となります。
したがって、休日数は「365日-260日=105日」と算出されます。
仮に1日の労働時間が7時間など短ければ、この基準は変動します。
最低ラインの年間休日数を下回った場合の罰則
年間休日数が実質的に105日を下回り、法定労働時間(週40時間・1日8時間)や法定休日(週1日)の規定を遵守できない場合、労働基準法違反と見なされる可能性があります。
具体的には、労働基準法第32条(労働時間)や第35条(休日)への違反に該当し、企業に対して「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されることがあります。
法令を遵守しない企業は、罰則を受けるだけでなく、社会的な信用を失うリスクも負います。
【日数別】年間休日の日数からわかる働き方のイメージ
求人情報に記載されている年間休日の日数は、入社後の働き方をイメージする上で重要な手がかりです。
休日が多いか少ないかによって、プライベートの時間や働き方のスタイルが大きく変わります。
例えば、年間休日120日以上であればカレンダー通りに休めることが多い一方、105日に近い場合は祝日出勤やシフト制勤務が中心となる可能性が高いです。
ここでは、具体的な日数ごとに、どのような働き方になるのかを解説します。
年間休日125日以上:カレンダー通り+αの休みでプライベートも充実
年間休日が125日以上の場合、カレンダー通りの土日祝日に加え、夏季休暇や年末年始休暇、リフレッシュ休暇などが5日以上設定されているケースがほとんどです。
例えば2025年の暦では、土日と祝日を合わせると約120日となり、それに加えて長期連休が確保されます。
年間休日が129日といった企業もあり、このような会社ではプライベートの時間を十分に確保しやすく、旅行や趣味など、仕事以外の活動も充実させることが可能です。
年間休日120日:ホワイト企業の目安!土日祝休みが基本の働き方
年間休日120日は、いわゆる「ホワイト企業」の一つの目安とされています。
この日数は、基本的にカレンダー通りの土日および祝日に休める計算になります。
具体的には、1年間の土日の合計が約104日、祝日が約16日であるため、合計で約120日の休みとなります。
多くの大手企業や優良企業がこの水準を採用しており、規則正しい生活リズムを保ちやすい働き方と言えます。
年間休日110日:日本の平均的な水準!一部の祝日は出勤の可能性あり
年間休日110日は、日本の平均的な休日日数に近い水準です。
この場合、完全週休2日制を基本とすると、残りの休日は約6日となります。
そのため、ゴールデンウィークやお盆、年末年始に数日間の連休は確保できるものの、全ての祝日が休みになるとは限りません。
一部の祝日は出勤日となるか、隔週土曜日が出勤になるなど、会社独自のカレンダーで調整されることが一般的です。
年間休日105日:法律上の最低限ライン!4週8休のシフト制などに多い
年間休日105日は、法律で定められた労働時間の上限から算出される最低限の休日ラインです。
この水準は、サービス業や運輸業、医療・福祉業界など、24時間365日稼働するシフト制の職場で多く見られます。
具体的には、「4週8休」や「月8〜9日休み」といった制度がこれに該当します。
休日が99日や90日、それ以下の60日や70日といった水準になると、労働時間が長くなるか、1日の労働時間を短くするなどの調整が必要となり、心身への負担が大きくなる可能性があります。
週6勤務となる週も発生し得ます。
年間休日が多い会社で働くメリット
年間休日が多い会社で働くことは、多くのメリットをもたらします。
十分な休息は心身の健康につながり、仕事への集中力や生産性の向上に寄与します。
また、プライベートの時間を確保しやすくなるため、ワークライフバランスを重視する人には特におすすめです。
家族や友人との時間、趣味や自己啓発など、人生を豊かにするための活動に時間を使いやすくなります。
心身のリフレッシュがしやすく仕事の生産性が向上する
年間休日が多いと、心身を十分にリフレッシュさせる時間を確保できます。
休日に旅行へ行ったり、趣味に没頭したりすることで、仕事のストレスを効果的に解消することが可能です。
しっかりと休息を取ることで、疲労の蓄積を防ぎ、心身ともに健康な状態を維持しやすくなります。
その結果、仕事への集中力やモチベーションが高まり、業務の生産性向上につながるという好循環が生まれます。
プライベートの時間を確保しやすくワークライフバランスが整う
年間休日が多い最大のメリットは、プライベートの時間を十分に確保できる点です。
家族と過ごす時間や、友人との交流、趣味や自己啓発など、仕事以外の活動に時間を充てることができ、充実したライフプランを設計しやすくなります。
将来の目標達成に向けた学習時間を確保したり、資格取得に挑戦したりすることも可能です。
仕事と私生活のバランスが取れることで、生活全体の満足度が高まります。
年間休日が少ない会社で働くデメリット
年間休日が少ない会社で働くことには、いくつかのデメリットが伴います。
休日が少ないと、心身の疲労が回復しにくく、健康を損なうリスクが高まります。
また、プライベートの時間が圧迫されるため、ワークライフバランスが崩れがちになります。
こうした労働環境は、従業員のモチベーション低下や離職率の高さにつながることも少なくありません。
仕事中心の生活になりやすく、自己投資やスキルアップのための時間を確保することも難しくなります。
疲れが抜けにくく体調を崩すリスクが高まる
年間休日が少ないと、仕事による身体的・精神的な疲れを十分に回復させる時間が不足しがちです。
疲労が蓄積すると、集中力の低下や注意散漫によるミスの原因になるだけでなく、免疫力が低下して体調を崩しやすくなるリスクが高まります。
ストレスが溜まりやすく、メンタルヘルスの不調につながる可能性も否定できません。
休日の過ごし方や疲れの感じ方は人によって違うものの、休息が不足することは健康上のリスク要因となり得ます。
スキルアップや自己投資のための時間が確保しにくい
年間休日が少ないと、日々の業務と休息だけで時間が過ぎてしまい、スキルアップや自己投資のための時間を確保するのが難しくなります。
資格取得のための勉強や、セミナーへの参加、キャリアプランの変更を視野に入れた学習など、将来に向けた活動に時間を割く余裕がなくなってしまう可能性があります。
業界の技術や知識の相場が変化する中で、自己成長の機会が限られることは、長期的なキャリア形成においてデメリットとなる場合があります。
年間休日が多い業界・少ない業界の傾向
年間休日の日数は、業界によってある程度の傾向が見られます。
例えば、取引先が官公庁や大企業中心のBtoB企業はカレンダー通りに休むことが多く、休日が多い傾向にあります。
一方、個人顧客を対象とするBtoCのサービス業などは、土日祝日が繁忙期となるため休日が少なくなりがちです。
もちろん、同じ業界でも企業の方針によって休日の設定は異なりますが、業界ごとの大まかな傾向を知ることは、キャリア選択の参考になります。
年間休日が多い傾向にある業界(例:メーカー、IT業界)
年間休日が多い傾向にある代表的な業界として、メーカー(自動車、電機、素材など)やIT業界が挙げられます。
これらの業界は、法人向けのBtoBビジネスが中心であることが多く、取引先の営業日に合わせて土日祝日を休みに設定する企業が多数を占めます。
特に、大手企業や完成品メーカーに近い「ティア1」などの優良サプライヤーは、年間休日120日以上を確保していることが多く、長期休暇も取得しやすい傾向があります。
年間休日が少ない傾向にある業界(例:サービス業、不動産業界)
年間休日が少ない傾向にあるのは、個人顧客を対象とする業界です。
具体的には、飲食業、小売業、宿泊業などのサービス業、アミューズメント業界、そして不動産業界などが挙げられます。
これらの業界は、一般的に人々が休日となる土日祝日や大型連休が最も忙しい時期となるため、平日休みのシフト制を採用している企業が大半です。
月平均の休日数で管理されることが多く、年間休日は105日~110日程度になるケースが少なくありません。
年間休日に関するよくある質問
ここでは、年間休日に関して多くの人が抱く疑問について回答します。
求人票に記載されている休日数の内訳や、休日の定義の違いなど、具体的な疑問を解消することで、より正確に労働条件を理解できるようになります。
年間休日が何日あれば良いか、休日と休暇は何が違うのかなど、基本的ながらも重要なポイントを解説します。
年間休日に夏季休暇や年末年始休暇は含まれますか?
はい、含まれます。
年間休日は、週の休日に加え、会社が就業規則などで休日と定めた日の合計です。
そのため、多くの企業では、夏季休暇や年末年始休暇を「所定休日」として設定しており、年間休日の内訳に含むのが一般的です。
求人票に「年間休日120日(夏季・年末休暇含む)」などと記載されている場合は、これらの休暇が休日日数に算入されています。
求人票の「週休2日制」は毎週2日休めるという意味ですか?
いいえ、必ずしも毎週2日休めるわけではありません。
「週休2日制」とは、「1ヶ月の間に週2日の休みがある週が1回以上ある」制度を指します。
毎週必ず2日の休みが保証されているのは「完全週休2日制」です。
求人票を確認する際は、この2つの表記の違いに注意が必要です。
「週休2日制」の場合、週1日しか休めない週が存在する可能性があります。
年間休日が105日未満でも違法にならないケースはありますか?
はい、違法にならないケースも存在します。
年間休日105日という日数は、1日8時間・週40時間の労働を前提に算出された最低ラインです。
例えば、パートタイム労働者や、1日の所定労働時間が6時間など短い場合、年間の総労働時間が法定の上限を超えなければ、年間休日が105日未満でも労働基準法違反にはなりません。
また、36協定の規定に基づき時間外労働を行う場合も考慮が必要です。
まとめ
本記事では、年間休日の定義から平均日数、法律上の最低ラインについて解説しました。
年間休日の平均は約110日、最低ラインは105日であり、120日以上が働きやすい環境の一つの目安とされています。
休日日数によって働き方のイメージは大きく異なり、プライベートの充実度にも影響します。
就職や転職の際には、休日日数の数字だけでなく、その内訳や休日制度の設定内容をしっかり確認し、自身のライフプランに合った企業を選択することが重要です。

この記事を書いた人
BE GOOD編集部(監修:株式会社bサーチ 代表取締役社長 高田 嘉範)
Indeed認定パートナー(ゴールド)/dodaプライムパートナー/エンゲージ正規代理店(全国上位20社)/
有料職業紹介事業許可:13-ユ-308441/プライバシーマーク取得:第10825227(01)号
BE GOOD編集部は、「企業のGOODを、もっとリアルに。」をコンセプトに、採用や働き方に関する情報を発信するメディアです。
本記事は、株式会社bサーチ代表取締役社長・高田嘉範の監修のもと、採用支援の現場で蓄積された実績・データ・知見をもとに構成しています。Indeedをはじめとした求人媒体運用や採用支援を通じて得たリアルな情報をもとに、実務に活かせる内容をわかりやすく解説しています。
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