「志望致しました」は正しい敬語?履歴書や面接での使い方と例文
「志望致しました」は、就職や転職活動における履歴書や面接で頻繁に使う表現ですが、文法的に正しい敬語なのか、どのような印象を与えるのか不安に感じる方も少なくありません。
この表現は、自分の意思を相手に敬意を払って伝える丁重語であり、正しい敬語です。
この記事では、「志望致しました」の正しい意味や、「志望しました」との違い、履歴書や面接といったシーン別の使い方を例文と共に解説します。
適切な言葉遣いで、採用担当者に良い印象を与えましょう。
「志望致しました」は文法的に正しい敬語表現
「志望致しました」は、「する」の謙譲語である「いたす」と、丁寧語の「ます」を組み合わせた丁重語であり、文法的に正しい敬語表現です。
謙譲語は自分を低めることで相手への敬意を示す言葉ですが、「いたす」は聞き手に対して改まった気持ちを表す丁重語に分類されます。
そのため、自分の行為である「志望する」という言葉に付けて使うことで、相手に丁寧な印象を与えられます。
二重敬語にも当たらないため、ビジネスシーンや就職・転職活動において安心して使用できる表現です。
この言葉を使うことで、志望の意思を丁寧に、かつ敬意をもって相手に伝えられます。
「志望致しました」と「志望しました」が与える印象の違い
「志望致しました」と「志望しました」は、どちらも正しい日本語ですが、相手に与える印象に違いがあります。
「志望しました」は、「する」の丁寧語「します」の過去形であり、一般的で簡潔な表現です。
一方、「志望致しました」は、「する」の丁重語「いたす」を用いており、より丁寧でかしこまった印象を与えます。
そのため、特に格式を重んじる企業や、目上の方に対して強い敬意を示したい場合に適しています。
どちらを使うかは、応募する企業の社風や面接の雰囲気によって判断するとよいでしょう。
熱意を伝えたい場面では「志望致しました」を、簡潔に述べたい場合は「志望しました。」を選ぶなど、状況に応じた使い分けが可能です。
漢字の「致しました」と平仮名の「いたしました」はどちらが適切?
「致しました」と「いたしました」のどちらを使うかについては、一般的に平仮名の「いたしました」が推奨される傾向にあります。
これは、「いたす」が動詞「する」の補助動詞として使われる場合、公用文では平仮名で表記するのが基本とされているためです。
平仮名で表記することで、文章全体が柔らかく、読みやすい印象になります。
一方、漢字の「致しました」は、「届かせる」「至らせる」といった本来の動詞の意味合いが強まり、やや硬質で重々しい印象を与えることがあります。
どちらの表記も間違いではありませんが、履歴書やエントリーシートなどで迷った場合は、より一般的で柔らかな印象を与える平仮名の「いたしました」を使用するのが無難です。
【シーン別】「志望致しました」の具体的な使い方と例文
「志望致しました」という表現は、就職・転職活動における様々なシーンで活用できますが、特に履歴書やエントリーシートといった書き言葉と、面接での話し言葉では、効果的な使い方が異なります。
それぞれの場面で、この言葉をどのように使えば自身の熱意や意欲を最大限に伝えられるのかを理解しておくことが重要です。
ここでは、具体的なシーン別に例文を交えながら、適切な使い方を解説します。
履歴書やエントリーシートの志望動機で熱意を伝える書き方
履歴書やエントリーシートにおいて、「志望致しました」は志望動機の締めくくりの言葉として使うのが効果的です。
単に「御社を志望致しました」と記述するのではなく、そこに至るまでの具体的な理由やきっかけを述べた上で、結論としてこの表現を用いることで、文章全体に説得力が生まれます。
例えば、「貴社の〇〇という事業領域に将来性を感じ、自身の△△の経験が貢献できると考え、御社を志望致しました」のように、自身の強みと企業の魅力を結びつけて記述します。
動機の背景を明確にした上で、強い意志を示す締め言葉として活用することで、採用担当者に熱意が伝わりやすくなります。
面接で意欲をアピールするための話し方
面接で「志望致しました」と述べる際は、言葉だけでなく、話し方や表情も重要です。
自信を持ってハキハキとした口調で伝えることで、意欲の高さを示すことができます。
この表現は、志望動機をひと通り説明した後の締めくくりとして使うと効果的です。
「以上の理由から、貴社への入社を強く希望し、志望致しました」のように、話の最後に添えることで、内容が引き締まり、論理的な印象を与えられます。
また、ただ丁寧な言葉遣いを意識するだけでなく、自身の言葉として熱意を込めて話すことが大切です。
言葉に感情を乗せることで、単なる敬語表現にとどまらない、心からの意欲として相手に伝わります。
「志望させていただきました」という表現が不自然に聞こえる場合がある理由
「志望させていただきました」という表現が不自然に聞こえる理由は、「〜させていただく」が本来、相手の許可を得て何かを行う際に使う謙譲表現だからです。
企業に応募し、志望することは、応募者自身の自由な意思決定による行動であり、企業の許可を必要とするものではありません。
そのため、「志望」という言葉に「させていただく」を付けると、文法的に違和感が生じ、過剰にへりくだった印象や、回りくどい言い方だと受け取られる可能性があります。
このような誤解を避けるためにも、シンプルに「貴社を志望しました」や、より丁寧な「志望致しました」という表現を用いる方が、自分の意志を明確かつ適切に伝えることができます。
「志望致しました」の代わりに使える言い換え表現
「志望致しました」は丁寧な表現ですが、何度も使用すると単調な印象を与えてしまう可能性があります。
そのため、状況や伝えたいニュアンスに応じて他の言葉に言い換えることで、表現の幅が広がります。
例えば、行動そのものを強調したい場合や、自分の希望をより柔らかく伝えたい場合など、シーンに合わせた言い換え表現を知っておくと、より効果的に自分の意思を伝えることが可能です。
応募いたしました
「応募いたしました」は、「志望致しました」の言い換え表現として使うことができます。
「志望」が気持ちや動機に焦点を当てた言葉であるのに対し、「応募」は求人に対してエントリーするという具体的な行動そのものを指します。
そのため、「貴社の〇〇職というポジションに魅力を感じ、応募いたしました」のように、特定の職種や役職に対して使われることが多いです。
自身の意思だけでなく、実際に行動に移した事実を客観的かつ端的に伝えたい場合に適した表現です。
これにより、採用担当者に対して、求人内容を正確に理解した上で行動しているという印象を与えられます。
希望いたしました
「希望いたしました」は、「志望」よりも柔らかいニュアンスで入社への願いを伝えることができる言い換え表現です。
「志望」が強い意志や明確な目標を示すのに対し、「希望」は「こうありたい」という願いや期待感を表現します。
例えば、「これまでの経験を活かし、貴社の〇〇部門で貢献できることを希望いたしました」のように使うことで、自分の将来的なビジョンや働き方に対する前向きな気持ちを示すことができます。
強い意志表明よりも、自身の希望を謙虚かつ丁寧に伝えたい場合に適しており、相手に柔軟な印象を与える効果も期待できます。
「志望致しました」に関するよくある質問
「志望致しました」という言葉は、就職・転職活動で使う機会が多い一方で、細かい使い方に疑問を持つ方も少なくありません。
例えば、志望動機の締めくくりとして必ずこの表現を使うべきなのか、あるいはアルバイトの面接といったカジュアルな場面でも適切なのかなど、具体的なシーンを想定した質問がよく見られます。
ここでは、そうした「志望致しました」に関するよくある質問に回答し、迷いを解消します。
志望動機の締めは「志望致しました」以外の表現でも良いですか?
はい、問題ありません。
貴社で貢献したいと考えております」や「入社を強く希望いたします」といった表現でも、熱意や意欲は十分に伝わります。
大切なのは特定の言葉を使うことではなく、なぜその企業で働きたいのかという具体的な理由を明確に伝え、自身の貢献意欲を示すことです。
履歴書で「貴社を志望致しました。」とだけ書くのは問題ないですか?
避けるべきです。
志望動機欄は、入社意欲や自身がどう貢献できるかをアピールするための重要な項目です。
具体的な理由や背景を説明せず、この一文だけで済ませてしまうと、意欲が低いと判断されたり、自己分析が不十分だと思われたりする可能性があるため、必ず詳細な内容を記述しましょう。
アルバイトの面接で「志望致しました」と言うのは堅苦しいですか?
堅苦しい印象を与える可能性があります。
丁寧な言葉遣いで間違いではありませんが、アルバイトの面接では、より自然で簡潔な「志望しました」や「〇〇という点に魅力を感じ、働きたいと思いました」といった表現の方が適切です。
企業の雰囲気や面接官に合わせて、言葉を選ぶことが大切です。
まとめ
「志望致しました」は、「する」の丁重語「いたす」を用いた正しい敬語表現であり、相手に丁寧でかしこまった印象を与えます。
履歴書やエントリーシートでは、具体的な理由を述べた後の締めくくりとして使うことで、説得力のある志望動機を作成できます。
面接では、ハキハキとした口調で伝えることで熱意が伝わります。
一方で、より簡潔な「志望しました」や、行動を示す「応募いたしました」、願いを伝える「希望いたしました」など、状況に応じた言い換え表現も効果的です。
特にアルバイトの面接などでは、堅苦しくなりすぎないよう、場面に応じた言葉遣いを意識することが重要です。
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