就職役立ち情報箱

高校生になってアルバイトを始めようと考えたとき、「周りのみんなの月収はどれくらいなのだろう？」と気になる人も多いでしょう。
この記事では、高校生の平均的なバイト月収や、地域や職種ごとの平均時給、そして実際にどの程度働けば平均的な月収に届くのかを詳しく解説します。

さらに、初めてでも働きやすいおすすめの職種や、アルバイトを始める前に知っておきたい法律・税金の知識も紹介します。
高校生が自分に合った働き方を見つけられるよう、ぜひ参考にしてください。

【調査結果】高校生のバイト平均月収は3万円台が最多

複数の求人情報サイトの調査によると、高校生のアルバイトにおける平均月収は3万円台が最も多い結果となっています。
具体的には、ある調査では平均月収が33,763円で、収入の分布を見ると2万円から4万円の層が全体の約4割を占めています。

多くの高校生は学業と両立させるため、平日の放課後や土日のどちらかなど、限られた時間で働いています。
そのため、月収も5万円未満に収まるケースが一般的です。
まずは学業に支障が出ない範囲で、週に2〜3日程度のシフトから始め、慣れてきたら勤務日数を調整していくのが現実的な働き方と言えます。

高校生のアルバイト時給、平均はいくら？

高校生のアルバイト時給は、地域ごとの最低賃金によって変動しますが、都市部では比較的高くなる傾向にあります。
例えば、三大都市圏（首都圏・東海・関西）の平均時給は1,100円前後で推移しています。
ただし、これはあくまで平均であり、職種によっても時給は異なります。

飲食店のホールスタッフやコンビニの店員などは平均的な時給であることが多い一方、塾講師のアシスタントやイベントスタッフなどはやや高めに設定されることもあります。
アルバイトを探す際は、求人サイトなどで自分の住んでいる地域の時給相場を調べ、仕事内容と照らし合わせながら検討することが重要です。

週何日・1日何時間？高校生の平均的な働き方

高校生の平均的な働き方は、週2〜3日の勤務で、1日あたりの労働時間は3〜5時間程度が主流です。
平日は学校が終わった後の夕方から3〜4時間働き、土日や祝日には少し長めに5〜6時間働くというパターンが多く見られます。

部活動や塾で忙しい場合は、土日のみに絞って働く生徒も少なくありません。
テスト期間中は休みを取得したり、シフトを減らしたりと、学業を優先できる柔軟な働き方が求められます。
夏休みなどの長期休暇を利用して集中的に働くという選択肢もあり、自分のライフスタイルに合わせて無理のないペースで続けることが大切です。

【働き方別】あなたの月収はいくら？バイト代シミュレーション

アルバイトでどれくらいの収入が得られるかは、時給だけでなく、週に何日、1日に何時間働くかによって大きく変わります。
ここでは、平日の放課後を中心に働く場合と、土日祝日に集中して働く場合の2つのパターンを例に、具体的な月収をシミュレーションします。

自分の希望する働き方と照らし合わせながら、目標金額を稼ぐために必要な勤務時間の目安を把握しましょう。
（時給1,100円、1ヶ月を4週間として計算）

平日に学校帰りで働く場合の月収例

平日の学校帰りにアルバイトをする場合を想定して月収を計算します。
例えば、時給1,100円の職場で、平日に週3日、1日4時間働くとします。
この場合の計算式は「時給1,100円×1日4時間×週3日×4週間」となり、1ヶ月の収入は52,800円です。

部活動がない日や、授業が早く終わる曜日を有効活用することで、学業とのバランスを取りながら安定した収入を得ることが可能です。
勤務時間を調整すれば、お小遣いを稼ぐ目的から、趣味や貯金のためにしっかり稼ぎたいという希望まで、目標に応じた働き方を実現できます。

土日祝日を中心に働く場合の月収例

平日は勉強や部活動に集中し、土日祝日を利用して働く場合の月収例を見てみましょう。
時給1,100円の職場で、土日の週2日、1日6時間働くと仮定します。
計算式は「時給1,100円×1日6時間×週2日×4週間」となり、月収は52,800円です。

平日に働く場合と比較して、1日の勤務時間を長く確保しやすいため、少ない日数でもまとまった収入を得られるのが特徴です。
週末の時間を有効に使い、趣味や交際費、あるいは将来のための貯金など、目的を持って稼ぎたい高校生に適した働き方と言えるでしょう。

稼いだバイト代は何に使う？高校生の使い道ランキング

高校生がアルバイトで稼いだお金の使い道として最も多いのは、趣味や娯楽に関連する費用です。
友人との食事やカラオケ、好きなアーティストのライブ、ゲームや漫画の購入など、プライベートを充実させるために使う傾向があります。
次いで多いのが貯金で、将来の進学費用や欲しいものを買うための資金として、堅実に貯めている高校生も少なくありません。

その他には、洋服やコスメなどのファッション・美容代、友人や恋人との交際費、自分のスマートフォン利用料の支払いなどが挙げられます。
自分で稼いだお金でやりくりすることは、金銭感覚を養う良い機会にもなります。

初めてでも安心！高校生におすすめのバイト職種

初めてアルバイトに挑戦する高校生にとって、どのような職種を選べばよいかは大きな悩みどころです。
未経験者でも安心してスタートでき、社会勉強にもなる仕事が理想的でしょう。

ここでは、高校生に人気があり、働きやすいおすすめの職種を3つのカテゴリーに分けて紹介します。
それぞれの仕事内容やメリットを比較し、自分の興味や適性に合ったアルバイト先を見つけるための参考にしてください。

接客や調理スキルが身につく飲食・フード系のバイト

ファミリーレストランやカフェ、ファストフード店といった飲食・フード系のアルバイトは、高校生にとって定番の選択肢です。
主な仕事は、お客様を席へ案内したり注文を取ったりするホール業務と、簡単な調理補助を行うキッチン業務に分かれます。
マニュアルが整備されている店舗が多く、未経験でも研修を受けながら仕事を覚えられるのが魅力です。

正しい言葉遣いや接客マナー、コミュニケーション能力が自然と身につくほか、調理スキルも向上します。
同年代のスタッフが多く働いていることもあり、学校外での友人関係が広がるきっかけにもなりやすい職場です。

社会勉強にもなるコンビニ・スーパーのバイト

コンビニやスーパーの店員は、高校生が始めやすいアルバイトの一つです。
主な仕事内容はレジでの接客、商品の品出し・陳列、店内の清掃など多岐にわたります。
これらの業務を通じて、商品の知識や金銭の取り扱い、丁寧な接客態度などを学ぶことが可能です。

特にコンビニは、公共料金の支払いや宅配便の受付など、生活に密着した多様なサービスを扱うため、社会の仕組みを知る良い機会にもなります。
24時間営業の店舗でも、高校生は法律で定められた時間帯での勤務となるため安心です。
マニュアルがしっかりしており、シフトの融通も利きやすい傾向があります。

短期・単発で稼ぎやすいイベントスタッフ

学業や部活動で忙しく、定期的にシフトへ入るのが難しい高校生には、短期・単発で働けるイベントスタッフが適しています。
コンサートやスポーツの試合、展示会などの会場で、設営や案内、グッズ販売、警備補助といった業務を担当します。

仕事はその日限りで終わることがほとんどで、自分のスケジュールが空いている日を選んで働けるのが最大の利点です。
特に夏休みなどの長期休暇には多くのイベントが開催されるため、集中的に稼ぐチャンスも増えます。
普段は入れないイベントの裏側を体験できるという、非日常的な楽しさもこの仕事の魅力の一つです。

バイトを始める前に知っておきたい注意点

アルバイトを始める前には、いくつか確認しておくべき大切な点があります。
学校の校則で許可されているか、法律で定められた労働時間のルール、税金の問題など、知らずにいると後でトラブルになる可能性も否定できません。

また、学業との両立を第一に考え、無理のない範囲で働ける環境を選ぶことも重要です。
ここでは、安心してアルバイトをスタートするために、事前に押さえておきたい注意点を具体的に解説します。

まずは校則をチェック！アルバイトは許可されている？

アルバイトを始めたいと思ったら、最初に行うべきなのは学校の校則を確認することです。
学校によっては、アルバイトを全面的に禁止している場合や、成績などの条件付きで許可制にしている場合があります。
許可制の場合は、学校指定の申請書を提出し、許可証の交付を受ける手続きが必要です。

もし校則で禁止されているにもかかわらず無断でアルバイトをすると、指導の対象になったり、場合によっては停学などの厳しい処分を受けたりする可能性もあります。
後々のトラブルを避けるためにも、必ず事前に担任の先生や保護者に相談し、ルールに従って手続きを進めるようにしてください。

法律で決まっている！高校生が働ける時間帯のルール

高校生を含む18歳未満の年少者が働く場合、労働基準法によって労働時間が保護されています。
まず、原則として午後10時から翌日の午前5時までの深夜時間帯に働くことは法律で禁止されています。
そのため、夜遅くまで営業している飲食店やコンビニで働く場合でも、22時までには退勤しなければなりません。

また、労働時間の上限も定められており、原則として1日に8時間、1週間に40時間を超えて働くことはできません。
これらのルールは、成長期の高校生の健康を守り、学業に支障が出ないようにするためのものです。
面接の際には、法律を遵守している職場かどうかも確認すると良いでしょう。

扶養から外れる？税金に関わる「年収103万円の壁」とは

アルバイトの収入が増えてくると、税金の問題にも注意が必要です。
特に知っておきたいのが「年収103万円の壁」です。
アルバイトによる年収（1月1日から12月31日までの合計収入）が103万円を超えると、所得税を自分で納める必要が出てきます。

それだけでなく、親などの扶養から外れることになり、扶養控除が適用されなくなるため、保護者が支払う税金の額が増えてしまう可能性があります。
家庭の経済状況にも影響を与えるため、年間でどれくらい稼ぐかは事前に家族と話し合っておくことが重要です。
月収8万5千円程度を継続すると103万円に近づくため、収入の管理を意識しながらシフトを調整する必要があります。

学業と両立するためにシフトの柔軟性を確認しよう

高校生にとって最も大切な本分は学業です。
アルバイトに夢中になるあまり、勉強時間が確保できなくなったり、成績が下がったりしては意味がありません。
そうならないためにも、学業と無理なく両立できるアルバイト先を選ぶことが極めて重要です。

具体的には、テスト期間中に休みが取れるか、学校行事や急な用事が入った際にシフトを調整してもらえるかなど、柔軟な対応が可能かどうかを面接の段階で確認しておきましょう。
自分のキャパシティを理解し、勉強や部活動、プライベートの時間とのバランスを考えた上で、勤務日数や時間を決めることが、長く楽しくアルバイトを続けるための秘訣です。

まとめ

高校生の平均月収は3万円台が一般的ですが、時給や勤務時間、働き方によって収入は大きく変動します。
平日の放課後や土日など、自分の生活スタイルに合わせて働くことで、月に5万円以上稼ぐことも可能です。
職種は、未経験でも始めやすい飲食・フード系やコンビニ、短期で稼げるイベントスタッフなどが人気です。

アルバイトを始める際は、校則で許可されているかを確認し、法律で定められた労働時間や「年収103万円の壁」といった税金のルールを理解しておく必要があります。
学業との両立を最優先に考え、シフトの柔軟性が高い職場を選び、無理のない範囲で働くことが大切です。