

面接辞退の連絡方法|メール・電話での伝え方と理由別例文を解説
面接を辞退すると決めた際、企業への連絡方法に悩むことがあります。
連絡手段にはメールと電話があり、状況に応じた適切な伝え方をしないと、相手に失礼な印象を与えかねません。
この記事では、面接辞退の基本的なマナーから、メール・電話それぞれの連絡方法、理由別の具体的な例文までを詳しく解説します。
失礼なく、かつ確実に面接辞退の意思を伝えるためのポイントを押さえ、円満な対応を心掛けましょう。
面接辞退の連絡で守るべき3つの基本マナー
面接を辞退する際には、相手企業への配慮が不可欠です。
企業は応募者のために時間や人員を確保して面接の準備をするため、誠実な対応が求められます。
ここで解説する3つの基本マナーを守ることで、企業に与える迷惑を最小限に抑え、社会人としての信頼を損なわない対応ができます。
辞退を決めた場合にどのように行動すべきかを理解し、適切な連絡を心掛けましょう。
辞退を決意した時点で可能な限り早く連絡する
面接を辞退する意思が固まったら、一日でも早く連絡を入れるのが社会人としてのマナーです。
企業は面接のために、面接官のスケジュール調整や会場の確保など、多くの準備を進めています。
連絡が遅れるほど、企業が費やした時間や労力が無駄になってしまいます。
また、他の候補者の選考スケジュールにも影響を及ぼす可能性があります。
面接の日が来る前に連絡をすることで、企業は空いた枠を他の候補者に割り当てるなどの調整ができます。
自分の都合だけでなく、相手の立場を考え、辞退を決めたらすぐに連絡する誠意ある行動が重要です。
連絡なしで面接に行かない無断辞退は絶対に避ける
いかなる理由があっても、連絡なしで面接を欠席する無断辞退は絶対にしてはいけません。
無断辞退は、面接のために時間を割いてくれた企業に対して大変失礼な行為であり、社会人としての常識を疑われます。
採用担当者からの連絡を無視しないようにしましょう。
一度失った信頼を回復するのは非常に困難です。
将来、その企業や関連会社と何らかの形で関わる可能性もゼロではありません。
連絡を一本入れないだけで、自身のキャリアに悪影響を及ぼすリスクがあることを認識し、必ず辞退の連絡は行うべきです。
気まずいと感じても、正直に連絡することが最低限のマナーです。
電話やメールは企業の営業時間内に行う
面接辞退の連絡は企業の営業時間内に行うのが基本です。
メールは24時間いつでも送信できますが、採用担当者が確認するのは業務時間中であるため、深夜や早朝の送信は避けるのが望ましいです。
一般的に、平日の午前10時から午後5時頃までが連絡に適した時間帯とされます。
特に電話での連絡は、始業直後や終業間際、昼休憩の時間帯は担当者が多忙である可能性が高いため避けるべきです。
時間帯への配慮といった連絡の仕方は、相手への敬意を示すことになり、丁寧な印象を与えます。
やむを得ず営業時間外に連絡する場合は、メールでその旨を伝えておくのが良いでしょう。
面接辞退はメール?電話?状況に応じた最適な連絡手段
面接辞退の連絡手段として、メールと電話のどちらを選ぶべきかは、面接日までの日数によって異なります。
基本的には、記録が残り、相手の時間を拘束しないメールでの連絡が一般的です。
しかし、面接日が迫っている緊急性の高い状況では、確実に辞退の意思を伝えるために電話を使用するのがマナーです。
それぞれの連絡手段の特性を理解し、状況に応じて最適な方法を選択することで、企業に対してより丁寧な対応ができます。
面接日まで日数があるならメール連絡が基本
面接予定日まで2営業日以上の余裕がある場合は、メールで辞退の連絡をするのが一般的です。
メールでの連絡は、採用担当者が自身の都合の良いタイミングで内容を確認できるため、相手の業務を妨げないという利点があります。
また、送信日時や内容が記録として残るため、「言った・言わない」といった後のトラブルを防ぐことにもつながります。
辞退のメールを作成する際は、件名だけで用件が伝わるように工夫し、本文では辞退の意思とお詫び、そして面接の機会を設けてもらったことへの感謝を簡潔に記載します。
丁寧な文面を心掛けることで、誠意が伝わります。
面接の前日・当日は電話で辞退の旨を伝える
面接の前日や当日に辞退を決めた場合は、メールではなく電話で直接連絡するのがマナーです。
メールでは、担当者が面接の直前まで気づかない可能性があり、連絡不行き届きになるリスクがあります。
企業側は面接の準備を完了しているため、確実かつ迅速に辞退の意思を伝えることが最優先されます。
当日になってしまった場合は特に、まずは電話で辞退の旨を伝え、誠意をもって謝罪することが重要です。
担当者が不在の場合は、後ほどかけ直すか、伝言をお願いするなど、辞退の意思が確実に伝わるように配慮が必要です。
緊急性が高い状況では、確実な連絡手段を選びましょう。
電話連絡の後にメールも送ると丁寧な印象になる
面接の前日や当日に電話で辞退の連絡をした後、さらにメールを送ることで、より丁寧な印象を与えることができます。
電話での口頭連絡に加えて、文面でも辞退の旨を伝えることで、連絡内容の記録が残り、双方にとって確実性が増します。
電話後のメールは必須ではありませんが、誠意を示すための有効な手段です。
メールの本文には、先ほど電話で連絡した旨を明記し、改めて辞退のお詫びと面接の機会をいただいたことへの感謝を述べます。
この一手間を加えることで、急な辞退にもかかわらず、最後まで丁寧に対応する姿勢が伝わります。
【例文あり】面接辞退をメールで伝える際の書き方とポイント
面接辞退のメールを送る際は、要点を押さえた丁寧な文章を作成することが求められます。
採用担当者は日々多くのメールを確認しているため、一目で内容がわかる件名や、正確な宛名の記載が重要です。
本文では、辞退の意思を明確に伝えつつ、感謝とお詫びの気持ちを示す必要があります。
ここでは、件名から署名まで、メールを作成する上での各項目の書き方とポイントを例文を交えて解説します。
件名:誰からの何の連絡か一目でわかるように記載する
採用担当者は毎日多くのメールを受け取るため、件名だけで「誰からの」「何の連絡か」が明確にわかるように記載することが重要ですす。
例えば、「面接辞退のご連絡(氏名)」や「【◯月◯日面接辞退のご連絡】◯◯大学氏名」のように、要件と自分の名前、大学名を簡潔にまとめます。
このように具体的な件名にすることで、他のメールに埋もれて開封が遅れたり、見落とされたりするリスクを低減できます。
担当者が迅速に内容を把握し、対応できるよう配慮することが、ビジネスマナーの基本です。
わかりやすい件名は、相手への気遣いを示す第一歩となります。
宛名:会社名や担当者名は省略せず正確に書く
メール本文の冒頭に記載する宛名は、省略せずに正式名称で正確に書くのがビジネスマナーです。
会社名は「株式会社」と正式に記載します。
部署名や役職、担当者の氏名がわかっている場合は、それらも正確に書きましょう。
もし担当者名が不明な場合は、「採用ご担当者様」や「人事部採用ご担当者様」としても問題ありません。
宛名を正確に記載することは、相手企業への敬意を示すことになり、丁寧な印象を与えます。
送信前に誤字脱字がないか、必ず複数回確認する習慣をつけましょう。
本文:面接辞退の意思とお詫びの気持ちを簡潔に伝える
本文では、まず面接の機会を設けてもらったことへの感謝を述べます。
次に、「誠に勝手ながら、この度の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました」というように、辞退の意思を明確かつ簡潔に伝えます。
辞退理由については、詳細に説明する必要はありません。
「一身上の都合により」や「検討の結果」といった表現で十分です。
最後に、辞退によって相手に迷惑をかけることへのお詫びの気持ちを「ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません」といった言葉で伝えます。
長々と書くのではなく、要点を絞って分かりやすくまとめることが大切です。
誠実な姿勢が伝わるよう、丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。
結び:面接の機会をいただいたことへの感謝を述べる
本文で辞退の意思を伝えた後、結びの言葉として、改めて面接の機会をいただいたことへの感謝を述べます。
「貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このようなご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます」といった一文を加えることで、誠意が伝わります。
最後に、「末筆ではございますが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます」といった、相手企業の発展を願う言葉で締めると、より丁寧な印象を与えます。
就活においては、辞退した企業と将来的に関わる可能性も考えられるため、最後まで礼儀正しい対応を心掛けることが望ましいです。
署名:氏名・大学名・連絡先を忘れずに入れる
メールの最後には、必ず署名を記載します。
署名には、自分が誰であるかを明確にするため、氏名(フルネーム)、大学名・学部・学科、そして電話番号とメールアドレスを明記します。
これにより、メールを受け取った採用担当者が、誰からの連絡であるかをすぐに特定でき、必要に応じてスムーズに連絡を取ることが可能になります。
特に新卒の就職活動では、大学名や学部まで正確に記載することが求められます。
普段使用しているメールアプリの設定で署名が自動挿入されない場合もあるため、送信前に必ず署名が正しく記載されているかを確認しましょう。
【理由別】コピーして使える面接辞退メールの例文4選
面接辞退のメールを作成する際、どのような理由で、どう伝えれば良いか悩むことがあります。
ここでは、状況に応じて使える4つの理由別メール例文を紹介します。
他社から内定を得た場合や家庭の事情、体調不良、そして詳しい理由を伏せたい場合など、それぞれのケースに合わせた表現があります。
これらの例文を自身の状況に応じて調整し、失礼のない丁寧な辞退メールを作成するための参考にしてください。
他社から内定をもらったため面接辞退の連絡をする場合
件名:面接辞退のご連絡(氏名)
株式会社◯◯
人事部採用ご担当◯◯様
お世話になっております。
◯月◯日(◯)◯時より面接のお約束をいただいております、◯◯大学の◯◯です。
この度は、面接の機会を設けていただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮なのですが、他社様より内定をいただき、慎重に検討した結果、そちらの企業への入社を決意いたしました。
つきましては、誠に勝手ながら、この度の面接を辞退させていただきたく存じます。
貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
末筆ではございますが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
氏名:◯◯◯◯
大学名:◯◯大学◯◯学部◯◯学科
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:XXX@XXX.com
家庭の事情を理由に面接辞退の連絡をする場合
面接辞退のご連絡(氏名)
株式会社◯◯人事部採用ご担当◯◯様
お世話になっております。
◯月◯日(◯)◯時から面接のお時間をいただいております、◯◯大学の◯◯と申します。
先日は面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変申し上げにくいのですが、一身上の都合により、この度の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、誠に申し訳ございません。
ご迷惑をおかけいたしますこと、深くお詫び申し上げます。
末筆ではございますが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
氏名:◯◯◯◯
大学名:◯◯大学◯◯学部◯◯学科
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:XXX@XXX.com
体調不良によって面接辞退の連絡をする場合
件名:面接辞退のご連絡(氏名)
株式会社◯◯
人事部採用ご担当◯◯様
お世話になっております。
◯月◯日(◯)◯時より面接のお約束をいただいております、◯◯大学の◯◯です。
この度は、面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。
大変申し訳ないのですが、体調不良のため、この度の面接を辞退させていただきたく存じます。
直前のご連絡となり、多大なるご迷惑をおかけしますこと、深くお詫び申し上げます。
本来であれば、直接お伺いしてお詫びすべきところ、メールでのご連絡となりますことをご容赦ください。
末筆ではございますが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
氏名:◯◯◯◯
大学名:◯◯大学◯◯学部◯◯学科
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:XXX@XXX.com
詳しい理由を伏せて面接辞退の連絡をする場合(一身上の都合)
件名:面接辞退のご連絡(氏名)
株式会社◯◯
人事部採用ご担当◯◯様
お世話になっております。
◯月◯日(◯)◯時より面接のお約束をいただいております、◯◯大学の◯◯と申します。
この度は、面接の機会をご調整いただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮ではございますが、一身上の都合により、この度の選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
このような結果となり、大変申し訳ございません。
お忙しい中、貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、ご迷惑をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。
末筆ではございますが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
氏名:◯◯◯◯
大学名:◯◯大学◯◯学部◯◯学科
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:XXX@XXX.com
【会話例つき】面接辞退を電話で伝える際の流れと話し方
面接の前日や当日といった緊急性が高い場面では、電話での辞退連絡が必須です。
しかし、直接話すことに緊張や気まずさを感じる人も少なくありません。
事前に電話をかける際の一連の流れと話し方のポイントを把握しておけば、落ち着いて対応できます。
ここでは、自己紹介から担当者への取り次ぎ、用件の伝え方、そして電話の切り方までを、具体的な会話例を交えながらステップごとに解説します。
はじめに自分の氏名と面接予定日時を伝える
電話がつながったら、まずは自分が誰であるかをはっきりと名乗ります。
慌てずに、大学名、氏名、そして面接がいつ予定されていたかを明確に伝えましょう。
「お忙しいところ恐れ入ります。私、◯月◯日◯時より、◯◯職の採用面接のお約束をいただいております、◯◯大学の◯◯と申します。」
最初にこれらの情報を伝えることで、電話を受けた相手は用件をすぐに察知でき、その後のやり取りがスムーズに進みます。
周囲が静かな環境で、聞き取りやすい声で話すことを心掛けてください。
挨拶と自己紹介は、電話応対の基本です。
採用担当者に取り次いでもらう
最初に電話に出た方が採用担当者でない場合は、担当者へ取り次いでもらうよう丁寧にお願いします。
担当者の氏名がわかっている場合はフルネームで、不明な場合は「採用ご担当者様」と伝えましょう。
「恐れ入ります、人事部の◯◯様はいらっしゃいますでしょうか。」
(担当者名がわからない場合)「恐れ入ります、採用ご担当者様にお取次ぎいただけますでしょうか。」
辞退というデリケートな内容は、できる限り直接担当者に伝えるのがマナーです。
電話口の方に詳しい用件を話す必要はありません。
担当者が席を外している場合は、何時頃に戻るかを確認し、改めてかけ直す旨を伝えます。
面接を辞退したい旨とその理由を簡潔に話す
採用担当者に電話が代わったら、改めて大学名と氏名を名乗り、辞退の意思をはっきりと伝えます。
結論から先に話し、理由は簡潔に述べることがポイントです。
「お世話になっております。◯◯大学の◯◯です。誠に申し訳ございませんが、この度の面接を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。」
理由を聞かれた場合は、「他社様とのご縁がありまして」や「一身上の都合により」など、正直かつ簡潔に答えます。
長々と話す必要はありません。
相手の時間をいただいていることを意識し、お詫びの気持ちを込めて丁寧な言葉遣いで話すことが重要です。
お詫びと感謝の言葉を述べてから電話を切る
辞退の意思を伝え、相手の了承を得たら、最後に改めてお詫びと感謝の言葉を述べます。
これにより、最後まで誠実な姿勢を示すことができます。
「お忙しい中、貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、大変申し訳ございませんでした。ありがとうございました。」
相手が「承知いたしました」などと返答したら、「それでは、失礼いたします」と挨拶をしてから電話を切ります。
相手が電話を切るのを確認してから、こちらも静かに受話器を置くのがより丁寧なマナーです。
最後まで礼儀正しい対応を心掛けましょう。
【理由別】面接辞退を電話で伝えるときの会話例文3選
電話で面接を辞退する際、状況や理由によって伝え方は少しずつ異なります。
特に選考が進んでいる段階での辞退は、より一層丁寧な対応が求められます。
ここでは、他社の選考状況、急な体調不良、そして個人的な事情で理由を伏せたい場合の3つのケースを想定し、それぞれの状況に応じた具体的な会話例文を紹介します。
これらの例文を参考に、自分の言葉で誠意が伝わるように話す準備をしましょう。
他社の選考状況を理由に辞退を伝える場合
他社への入社が決まったという理由は、企業側も納得しやすい正直な理由です。
転職活動においても同様の伝え方ができます。
あなた:「お忙しいところ恐れ入ります。私、◯月◯日◯時に面接のお約束をいただいております、◯◯と申します。採用ご担当の◯◯様はいらっしゃいますでしょうか。」
担当者:「はい、私です。」
あなた:「お世話になっております。この度は面接の機会をいただきありがとうございます。大変申し上げにくいのですが、他社様から内定をいただき、そちらに入社することを決意したため、この度の面接を辞退させていただきたくご連絡いたしました。」
担当者:「そうですか、承知いたしました。」
あなた:「貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、申し訳ございません。それでは、失礼いたします。」
急な体調不良で辞退を伝える場合
二次面接の当日など、急な体調不良でやむを得ず辞退する場合は、迅速な連絡と丁寧なお詫びが不可欠です。
「お忙しいところ恐れ入ります。本日◯時より二次面接のお約束をいただいております、◯◯と申します。採用ご担当の◯◯様はいらっしゃいますでしょうか。」
「はい、私ですが、いかがなさいましたか。」
「本日、体調不良のためお伺いすることが難しくなってしまいました。大変申し訳ございませんが、本日の面接を辞退させていただきたく存じます。直前のご連絡となり、多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」
「承知いたしました。お大事になさってください。」
「ありがとうございます。それでは、失礼いたします。」
個人的な事情で理由を詳しく話したくない場合
最終面接など選考の最終段階であっても、詳しい理由を話したくない場合は「一身上の都合」という表現を使います。
あなた:「お忙しいところ恐れ入ります。私、◯月◯日◯時に最終面接のお約束をいただいております、◯◯と申します。採用ご担当の◯◯様はいらっしゃいますでしょうか。」
担当者:「はい、代わりました。」
あなた:「お世話になっております。先日は面接日程のご調整、誠にありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、一身上の都合により、この度の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。」
担当者:「そうですか。差し支えなければ理由をお聞かせいただけますか。」
あなた:「申し訳ございません、個人的な事情でございまして。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、大変申し訳ございません。」
担当者:「承知いたしました。」
あなた:「それでは、失礼いたします。」
面接辞退の電話で担当者が不在・つながらないときの対処法
面接辞退の連絡をしようと電話をかけても、採用担当者が不在であったり、電話自体がつながらなかったりする場合があります。
しかし、連絡がつかないからといってそのままにしてしまうと、無断辞退と同じ結果になりかねません。
担当者から折り返しの連絡がこない場合も想定し、次に取るべき行動を把握しておくことが重要です。
ここでは、そのような状況に陥った際の具体的な対処法を解説します。
担当者の戻り時間を確認してかけ直す旨を伝える
電話をかけた際に担当者が不在だった場合、電話に出てくれた方に担当者の戻り時間を確認しましょう。
「恐れ入ります、◯◯様は何時頃お戻りのご予定でしょうか」と尋ねます。
戻り時間がわかれば、その時間に合わせてこちらから再度電話をかける旨を伝えます。
「それでは、◯時頃に改めてお電話させていただきます」と伝え、自分の名前と用件を簡潔に残しておくと、次に電話した際にスムーズです。
折り返しをお願いするのではなく、自分からかけ直す姿勢がマナーです。
戻って来ない可能性も考え、時間を置いて連絡します。
何度かけてもつながらない場合はメールで一報を入れる
担当者の戻り時間にかけ直しても不在であったり、そもそも何度電話をかけてもつながらなかったりする場合は、メールで連絡を入れるのが次善の策です。
その際、メールの本文に「何度かお電話を差し上げましたが、ご不在のようでしたので、取り急ぎメールにて失礼いたします」といった一文を添えましょう。
電話を試みたが繋がらなかったことを伝えることで、誠意を示すことができます。
その上で、辞退の意思、お詫び、感謝の気持ちを記載します。
連絡を試みたという事実を残すことが重要です。
電話がつながらないからと諦めず、必ず何らかの形で連絡を取りましょう。
面接辞退の連絡に関するよくある疑問を解消
面接辞退の連絡をする際には、様々な疑問や不安が生じることがあります。
「辞退理由をしつこく聞かれたらどうしよう」「メールの返信が来ないけど大丈夫だろうか」といった悩みは、多くの人が抱えるものです。
ここでは、面接辞退の連絡に関するよくある疑問を取り上げ、それぞれの対処法をQ&A形式で具体的に解説します。
これらの疑問を解消し、自信を持って適切な対応ができるようにしましょう。
辞退理由を詳しく聞かれたら正直に答えるべき?
辞退理由を詳しく尋ねられた場合、必ずしも全てを正直に答える必要はありません。
「一身上の都合」と伝えても失礼にはあたりません。
もし答える場合は、「他社から内定をいただいた」といった理由は、企業側も納得しやすいため伝えても良いでしょう。
ただし、応募先企業への不満や批判的な内容は、たとえ事実であっても伝えるべきではありません。
あくまで自身のキャリアプランや価値観を考慮した結果であると伝え、相手に不快感を与えないよう配慮が求められます。
答えにくい質問に対しては、「個人的なことですので」と丁寧に断ることも可能です。
辞退メールを送ったのに企業から返信が来ないときはどうする?
辞退メールを送信した後、1〜2営業日待っても企業から返信が来ない場合は、メールが正常に届いていないか、担当者が見落としている可能性があります。
まずは自身の送信済みフォルダや迷惑メールフォルダを確認し、メールが送れているか、返信のメールが紛れていないかを確認します。
それでも返信がない場合は、電話で確認するのが最も確実です。
「先日、メールにて面接辞退のご連絡を差し上げました◯◯大学の◯◯と申しますが、メールは届いておりますでしょうか」と丁寧に確認しましょう。
特に面接日が近い場合は、放置せずに早めに行動することが重要です。
一度辞退した企業に再応募するのは問題ない?
一度選考を辞退した企業へ、もう一度応募すること自体は不可能ではありません。
しかし、再応募のハードルは高いと認識しておくべきです。
企業は応募者の情報を管理しており、過去の辞退歴も記録されている可能性があります。
再応募する際には、前回の辞退理由と、今回改めて応募するに至った熱意や経緯を、説得力を持って説明する必要があります。
前回の辞退時に誠実で丁寧な対応をしていれば、マイナスの印象を多少は和らげられるかもしれません。
しかし、安易な辞退が後の可能性を狭めることもあるため、辞退の決断は慎重に行うべきです。
まとめ
面接辞退の連絡は、辞退を決意した時点ですぐに行動することが最も重要です。
連絡手段は、面接日までの日数に応じてメールと電話を使い分け、企業の営業時間内に行うのが基本的なマナーです。
連絡する際は、辞退のお詫びだけでなく、面接の機会を設けてもらったことへの感謝の気持ちを伝えることで、誠実な姿勢が伝わります。
本記事で紹介した伝え方や例文を参考に、最後まで社会人としての責任ある対応を心掛けましょう。
就職活動や転職活動の中で「面接を辞退したい」と思うことは珍しくありません。しかし伝え方を誤ると企業に悪い印象を与えてしまうこともあります。
面接辞退をする際はできるだけ早く、誠実に、そして感謝の気持ちを添えて伝えることが大切です。
日程調整後のキャンセルやドタキャンは絶対に避け、やむを得ず欠席する場合も必ず連絡を入れましょう。
連絡手段はメールまたは電話が一般的で、最近ではdoda(デューダ)やマイナビ、キャリアトラスなどの転職エージェントを通じて辞退を伝えるケースも増えています。
直接企業に連絡する場合は件名に「面接辞退のご連絡」と明記し、「お忙しい中ご調整いただいたにもかかわらず恐縮ですが…」といったテンプレート文を使うと丁寧な印象になります。
中途採用でも新卒採用でも、求人を断る際は相手への配慮を忘れず、社会人としてのマナーを意識することが大切です。
辞退理由として多いのは「他社の選考が進んだ」「家庭やキャリアの事情」「就職・転職活動の方向性を見直した」などで、理由を正直に書きすぎる必要はありません。「貴社の魅力を感じつつも、別の方向でキャリアを進めることにいたしました」といった表現が無難です。
断るのが言いづらいと感じる人も多いですが、誠実な対応をすることで印象を損なわず、将来的に再応募のチャンスが生まれることもあります。
就職や転職活動では辞退の仕方も社会人としての評価につながります。ドタキャンや返信なしは絶対に避け、キャリア形成において信頼を残す対応を心がけましょう。
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